「既知に別解を」を掲げるクリエイティブユニットmatawa @matawaor が過去には演劇や舞踏、絵画などを取り入れたオーガナイズで既存のパーティーの在り方を再考してきたパーティー”Feat.MATAWA”の記念すべき10回目を迎える、そのテーマは「リズムの解体」。
 どういうことか。例えば哲学者クラーゲスは拍子とリズムとを峻別しており、前者は人工的に「反復され」、後者は自然界に偏在し「都度更新される」ものとしている。matawaは現状のクラブシーンにおいて提供される一般的な音楽体験を反復する拍子によるものと仮定し、よりプリミティブな歓びであるリズムの生成に挑戦する。それは逆説的に、一般に用いられる「リズム」という概念の徹底的な解体と再構築を意味する。リズムは与えられるものではなく、聴衆の身体でその都度、生まれ続けるものなのだ。
 今回matawaはそれにともないシーンの各所で実験的な活躍を見せる面々を招聘する。Liveアクトでは、もはや説明不要のHIPHOPクルーDos Monosのトラックメーカーであり、今回はさらにアブストラクトかつフリーキーなソロセットを披露してくれる荘子it。注目の新興レーベルw.a.uのプロデューサーであり、個人でもアカデミックなアプローチから劇伴などを務めMUTEK出演も記憶に新しいReo Anzai。北欧民謡やHyper Popに影響を受けた唯一無二のアプローチで活躍中のトラックメーカー・SSWのrilium。
 DJ陣は都内近郊の野外パーティーやジョージアのMutant RadioへのMIX提供などダンスからエクスペリメンタルまで近年大きな存在感を見せるnø¡R。新宿SPACEを拠点にCCCOLLECTIVEの主宰や都内近郊の多くのレフトフィールドシーンで日夜活躍を続けるarow。バイク音のMIXCDリリースやディープリスニングパーティ"ideala"、またpagtas名義でのオルタナティブな楽曲制作など多岐にわたる活動から目が離せない坂田律子。三軒茶屋の眠らないレコード屋 “Rawmen Records”番頭であり土着的、あるいは異界感漂うノスタルジックなLPの蒐集家としてシーンからの信頼が厚い塩尻寄生。matawaの主宰を務め、旧ソ連圏を中心とした現代音楽やフリージャズのLPを愛するtomo takashimaらが周期的リズムの融解した、ほの暗い夜を演出する。

■Information
Date 6/28Fri
Place bonobo
Open 22:30

Credit
Live
- 荘子it (Dos Monos)
- Reo Anzai (w.a.u)
- rillium
DJ
- nø¡R
- arow
- 坂田律子
- 塩尻寄生
- tomo takashima


Charge
Adv ¥2500 (Inc.1d)  
Door ¥3000(Inc.1d)
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